滋賀県知事選で三日月知事再選!全国初の「交通税」ってどんな税金?わかりやすく解説

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滋賀県知事選挙において、現職の三日月大造(みかづき たいぞう)知事が見事に再選を果たしました。子育て支援や環境保全など、これまでの県政運営が一定の評価を得た形となりますが、今回の選挙戦、そして今後の滋賀県政において最も注目を集めているキーワードがあります。

それが「交通税」です。

「交通税って何?」「また税金が上がるの?」「普段は車しか乗らないから自分には関係ないのでは?」と、疑問や不安を抱いている県民の方も多いのではないでしょうか。

実はこの交通税、もし滋賀県で導入されれば「全国初」の試みとなります。私たちの生活や家計に直結するこの新しい税制について、なぜ今導入されようとしているのか、一人あたりいくら負担することになるのか、そしてどのような賛否両論が巻き起こっているのか。本記事では、どこよりもわかりやすく徹底解説いたします。

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1. 滋賀県知事選を振り返る:三日月大造知事の再選と「交通税」への意欲

まずは、知事選の結果と背景について簡単におさらいしましょう。

三日月大造知事は、「ともに生きるしが」というスローガンを掲げ、県民の健康づくり、琵琶湖の環境保全、そして子育て支援など、幅広い政策を推進してきました。今回の知事選でも、これまでの実績と安定した県政運営が有権者から支持され、大差での再選を果たしました。

しかし、知事がこれからの任期で「最も力を入れて議論を進めたい」と並々ならぬ意欲を見せているのが、地域公共交通を維持するための新たな財源確保、すなわち「交通税」の創設です。

知事は以前から「現在の公共交通網をこのまま放置すれば、いずれ維持できなくなる」と強い危機感を示してきました。そして、「新たな財源を税という形にすることで、県民の皆さんに交通について自分ごととして議論してほしい」と語っています。再選を果たしたことで、この交通税の議論が今後、県議会や県民を巻き込んでさらに加速していくことは間違いありません。

2. そもそも「交通税」とは?わかりやすく解説

それでは、本題である「交通税」とは一体どのような税金なのでしょうか。

交通税とは、一言で言えば「赤字で存続が危ぶまれている地域の電車(ローカル線)や路線バスなど、公共交通機関を維持・充実させるために、県民や企業から広く集める独自の税金」のことです。

正式な税の仕組みとしては、「法定外税(地方自治体が国から定められた税金とは別に、独自の条例で設けることができる税金)」の一種として検討されています。

なぜ今、交通税が必要だと言われているのか?

滋賀県に限らず、全国の地方都市では今、公共交通機関が「負の連鎖」に陥っています。

  1. 人口減少と少子高齢化: 利用する人がそもそも減っている。
  2. 深刻な運転手不足: バスやタクシーの運転手が高齢化し、新しい人材が集まらない。
  3. 車社会の定着: 滋賀県は一家に一台どころか、一人一台車を持つのが当たり前の「超クルマ社会」。日常的にバスや電車を使う人が少ない。

この結果、交通事業者は赤字に苦しみ、「路線の廃止」や「減便(運行本数を減らすこと)」を余儀なくされます。すると、ますます不便になり、さらに利用者が減るという悪循環が起きています。

滋賀県内でも、近江鉄道の存続問題などが大きなニュースになりました。交通機関がなくなれば、車を運転できない学生や高齢者、障害を持つ方々が病院や学校、買い物に行けなくなってしまいます。これを「交通弱者」と呼びます。

これまでは、国や県、市町が税金から「補助金」を出してなんとか赤字を埋めてきました。しかし、もはや従来の補助金だけでは支えきれない限界に達しつつあります。そこで、「公共交通は道路や水道と同じように、地域のインフラ(基盤)である」という考えのもと、みんなで薄く広く負担して支え合おうというのが、交通税の基本的な理念です。

3. 私たちの負担はいくら?交通税の仕組みと想定される金額

県民にとって一番気になるのは、「具体的にいくら税金が上がるのか」という点ですよね。

現在、滋賀県の税制審議会(専門家による会議)で具体的な制度設計の議論が進められていますが、現段階で想定されている規模感は以下の通りです。

検討されている財源の規模

  • 想定される年間財源: 約148億円
  • 県民一人あたりの負担額目安: 約1万円(年間)

※これはあくまで試算の一つであり、最終的な決定額ではありません。

どのように徴収されるのか?

現在検討されている主な徴収方法は、私たちが毎年納めている「個人県民税」や「法人県民税(企業が納める税金)」に上乗せする形です。つまり、新しい納付書が届くというよりも、給料から天引きされる住民税の額が年間数千円〜1万円程度増える、というイメージが一番近いでしょう。

個人だけでなく、滋賀県内に拠点を置く企業(法人)にも負担を求める方向で議論が進んでいます。「従業員が通勤するためのインフラを維持するためには、企業にも負担してもらうべきだ」という考え方に基づいています。

4. 賛成?反対?滋賀県内で巻き起こる激しい議論

この交通税、当然ながら県民の間で大きな議論を呼んでいます。賛成派と反対派、それぞれの主な意見を見てみましょう。

交通税に「賛成」または「理解を示す」意見

  • 高齢者の移動手段を守るため: 「自分は車に乗るから良いけれど、親が免許を返納した後のことを考えると、バスや電車がなくなっては困る」「将来、自分が運転できなくなった時の保険と考えれば安いものだ」
  • 学生の通学手段の確保: 「高校生の子供が通学で電車やバスを使っている。路線が廃止されたら、毎日親が車で送迎しなければならず、かえって負担が大きい」
  • 環境問題と渋滞緩和: 「自家用車への過度な依存はCO2排出量の増加につながる。公共交通を便利にして車利用を減らせば、渋滞も緩和され、琵琶湖の環境保全にもつながる」
  • まちづくりへの投資: 「交通網がしっかりしている街には人が集まり、結果的に地域の価値(地価など)も上がる。未来への投資として必要だ」

交通税に「反対」または「慎重な対応を求める」意見

  • 車社会における不公平感: 「職場も買い物もすべて車で済ませており、電車やバスには年に一度も乗らない。使わないものに対して年間1万円も税金を取られるのは納得がいかない」
  • 物価高騰の中での増税への反発: 「電気代や食料品など、あらゆる物価が上がって生活が苦しい時に、さらに増税をするのはタイミングが悪すぎる」
  • 税金の使い道への不信感: 「本当に交通網が便利になるのか?ただ単に赤字企業の穴埋めに使われるだけで、本数が少なくて不便な現状が変わらないなら払いたくない」
  • 法人への影響: 「企業への課税が強化されれば、滋賀県から他県へ企業が流出してしまう(企業誘致の妨げになる)のではないか」

特に滋賀県は、JR琵琶湖線沿線(大津・草津・守山など)は交通の便が比較的良い一方で、湖西や湖北、湖東の郊外エリアでは車がないと生活が成り立たないという地域格差があります。「都会の便利な電車を維持するために、不便な地域の住民が税金を払うのはおかしい」といった、地域間での公平性を問う声も上がっています。

5. 交通税導入に向けた今後のスケジュール

現在、交通税の導入に向けて、制度設計が着々と進められています。大まかなスケジュールとしては以下のように予定されています。

  1. 2026年春頃: 滋賀県税制審議会から「交通税の制度設計(骨格)」が公表される予定。ここで、具体的な税率や徴収方法、免除の対象者(低所得者への配慮など)の案が示されます。
  2. 県議会での議論: 公表された案をもとに、滋賀県議会で激しい議論が交わされます。条例として成立させるためには、議会での過半数の賛成が必要です。
  3. 県民への周知・対話: パブリックコメント(意見募集)やタウンミーティングなどを通じて、県民の理解を得るための活動が行われます。
  4. 条例成立・導入へ: 早ければ知事の任期中に条例が可決され、実際の徴収がスタートする可能性があります。

三日月知事は「結論ありきではなく、県民と対話を重ねながら進めたい」としていますが、反対派の団体(滋賀県減税会など)は署名活動を行うなど、反発の動きも活発化しています。

6. まとめ:私たち滋賀県民はどう向き合うべきか?

滋賀県知事選で三日月知事が再選されたことにより、「交通税」の導入に向けた議論は今後さらに本格化していきます。

「交通税」は、単なる増税のニュースとして片付けることはできません。これは「これからの滋賀県を、どのような街にしていきたいか」という、私たちのライフスタイルそのものを問う壮大なテーマです。

  • 車に頼り切った社会を維持するのか?
  • 誰もが自由に移動できる公共交通というセーフティネットを、みんなのお金で守るのか?
  • そのために、自分自身のお財布から負担を許容できるのか?

正解は一つではありません。だからこそ、私たち県民一人ひとりがこの問題を「自分ごと」として捉え、行政が発表する情報に耳を傾け、賛成・反対の声を上げていくことが求められています。

全国初の試みとして日本中から注目される滋賀県の「交通税」。今後の県政の動きから、絶対に目が離せません。

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