18日、19日はJR大津駅から京阪びわ湖浜大津一帯の大津中心街で第17回大津ジャズフェスティバルが開催されますが、その一週間後25日にも1日限りのジャズフェスティバルが開催されます。
音楽で彩られる大津の秋
2025年10月25日(土)、「Otsu One Day Jazz 2025」が開催されます。このイベントは、琵琶湖の風情あふれる街並みをジャズのメロディーで彩る、年に一度のスペシャルデー。JR大津駅から京阪びわ湖浜大津駅周辺の「大津百町」エリアを舞台に、12以上の会場でプロ・アマチュアのミュージシャンたちが繰り広げるライブが同時多発的に楽しめます。入場無料、投げ銭制という気軽さが魅力で、正午から夜遅くまで、街全体が一つの巨大なジャズステージに変身します。
イベントのルーツ:街を音楽で蘇らせる情熱
このイベントのルーツを振り返ってみましょう。2018年に、ジャズバーの店「パーンの笛」の店主、神之口令子さんによって立ち上げられました。当時、大津の中心市街地は「県庁所在地なのに、ちょっと元気がない」と感じる人が多かったんです。そこで、神之口さんは「音楽をコンセプトにしたお店が点在するこの街の魅力を、もっと多くの人に知ってほしい」と一念発起。毎年春と秋に開催されるようになり、2025年秋のこの回で、実に数えきれないほどのミュージシャンを迎え入れています。過去の5月開催では、170名以上の出演者が集結し、11会場で大盛況。今回は10月25日という秋真っ盛りのタイミングで、琵琶湖の紅葉がジャズのクールなビートとマッチしそうで、ワクワクが止まりません。
大津の魅力:アクセス抜群のコンパクトジャズシティ
大津の魅力は、何と言ってもそのアクセシビリティとコンパクトさ。京都から電車でわずか10分、東京からも新幹線で2時間半ほど。イベント当日は、JR大津駅を降りてすぐの中央商店街を歩けば、音楽の香りが漂ってきます。会場は、居酒屋、バー、カフェ、さらにはギャラリーや商店街の施設まで多岐にわたります。例えば、浜大津の老舗ライブハウス「もう愛はトゥモロウへ」では、ソウルフルなボーカルとピアノのデュオが、ビール片手にゆったり聴けます。中央1丁目の「大津百町館」では、ピアノ弾き語りの松中啓憲さんが15:00頃から約40分のパフォーマンスを予定。九州男児らしい熱い歌声で、オリジナル曲を織り交ぜたセットが楽しみです。
もう一つの注目会場は、LEON。17:00〜17:40に、即興ピアニストの月ノいづみさんが登場します。普段は環境音を操る実験的な演奏が持ち味ですが、この日はジャズとブルースのニュアンスを加えたスペシャルアレンジ。琵琶湖の湖風を感じながらの即興セッションは、まるで街自体が楽器のように響き合いそうです。 街歩きしながら「次はどこへ?」と宝探し気分。
▼会場MAP

▼タイムテーブル

1日のモデルコース:ジャズハシゴで秋の大津を満喫
想像してみてください。10月25日の朝、穏やかな秋晴れの下、大津駅前でコーヒーを買ってスタート。まずは中央商店街の小さなバーで、トランペットの切ないソロに耳を傾け、次に浜大津の湖畔カフェへ移動。そこではサックスのビートが波音と溶け合い、心地よいハーモニー。ランチは地元の海鮮丼を頬張りながら、隣の席で繰り広げられるドラムとベースの即興バトルを観戦。午後は百町館で松中さんの弾き語りに浸り、夕暮れ時にはLEONで月ノさんのピアノに酔いしれる。夜はバー巡りで、ウイスキーグラスを傾けつつ、ベテラントリオのスタンダードナンバー。投げ銭制なので、気に入った曲の後にチップを渡せば、アーティストとの小さな交流も生まれます。飲食店では1ドリンクオーダーが基本ですが、それがまた街の経済を回す仕組み。神之口さんの狙い通り、音楽が街のにぎわいを生むんです。
醍醐味はこれ! 街歩き×ジャズの融合体験
このイベントの醍醐味は、何と言っても「街歩き×ジャズ」の融合。大津は、琵琶湖疏水の石畳道や、歴史的な町家が残るエリアが満載。ジャズをBGMに散策すれば、普段見過ごす路地の花壇や、古い看板の風情が新鮮に感じられます。秋の紅葉シーズンなので、浜大津の遊歩道を歩きながらの移動は最高。
知っておきたい! 課題と参加のヒント
もちろん、課題もあります。複数会場をハシゴするので、足腰の強い人向け。タイムテーブルがタイトな場合、1つ逃すと惜しい! でも、それが醍醐味。SNSでは#OtsuOneDayJazzでリアルタイムの盛り上がりが共有され、意外な発見のヒントに。過去の5月開催では、170名以上のミュージシャンが集まり、総来場者数は数千人規模。2025年秋は、さらにスケールアップの予感です。
おわりに:大津の“生きるリズム”を感じに来て
最後に、参加のヒントを。服装はカジュアルに、歩きやすい靴で。雨天時は屋内中心にシフトするので、心配無用。アクセスはJR大津駅が最寄り、駐車場は限られるので公共交通機関を。宿泊なら、湖畔のホテルで翌朝の散策も。Otsu One Day Jazzは、ただの音楽イベントじゃなく、大津の「生きるリズム」を感じる一日。ジャズの自由奔放な即興のように、予定外の出会いが待っているはずです。あなたも、10月25日に大津へ。琵琶湖の青とジャズのブルーが、きっと心に残ります。




